プロが撮る竣工写真


まずは建築写真を撮影する為の専門機材の準備を行います。

基本的な写真撮影の機材に加えて

・超広角レンズ

・特殊なチルト/シフトレンズ

・炎天下での撮影等も想定したカメラ内水準器以外のアナログ水準器

・カメラのダイナミックレンジでは調整しきれない明暗差を同じが確認に写す為のストロボ

以下企業秘密の専門機材を準備&チェックします。


現場に到着したら、施主様にご挨拶をして撮影に入っていきます。

外観から撮るのか、内観から撮るのかはその日の時刻や天候によってケース・バイ・ケースで撮影していきます。


建物の正対撮影をするポイントを探してカメラを準備します。

通常の超広角レンズ(17mm)装着のカメラだとこんな感じで写ります。

でも、この写真

素敵なマイホームが主役なのに、どこかしっくりきません。

なぜか!?

不要な地面の情報が多すぎるからなんです。

 

ここで建築写真家撮影の重要ポイントの1つ目がやってきます。


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余計な地面を省こうとカメラを上方向に傾けると!

写真のように家が歪んでしまいます。

これは光軸の変化による現象でパースのきつい広角レンズであれば、あるほど歪みも顕著に発生してしまいます。


そこで建築写真家はティルト/シフトレンズという特殊なレンズを使用します。

これは光軸の垂直補正ができるレンズで、ピント面の垂直を維持したまま撮影位置を移動させることが可能です。

 

その結果、余計な情報である地面の割合を減らし、空を広く取る事で開放的なマイホームの写真撮影が可能となります。


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5の写真との違いが分かりますか?

 

よく建築写真には「垂直/水平が大事!!」と言われている事は皆さんも聞いた事があるかと思います。しかし、実際はカメラに水準器を取り付けて地面に対して水平/垂直を設定しただけでは建築物を正確に撮影することはできません。建築物に対してどの位置にカメラの撮像面を構えるのか?左右のパン方向の位置も一点透視図的な画を想像した時に真っすぐであるのか?これは知識ではどうすることもできない事であり、現場での撮影実績の数がモノを言う技術となります。細心の注意を払って撮影を行った後、更に画面に小さな方眼マスを当てて極小の歪みであっても専門ソフトで補正を行います。


最後に明度、彩度、コントラスト、ホワイトバランスといった写真の基本調整を行い、写真の仕上げが完了します。

 

ただ、

「唯一残念な事はお天気が曇天だったこと!」

 

「青空のもとに完成したマイホームの写真が欲しかった!」や「パンフレットやSNS用に見映えのいい印象的な写真が欲しかった!」

 

そういったニーズにも専門ソフトで対応する事が可能です。

 


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実際の晴天時に撮り直す、または晴天から夕景まで時間をかけて撮影を行う。

実物の写真に敵うモノはありませんので、必要性に応じて撮影依頼のご検討を当スタジオではお勧めしております。

しかし、低予算であってもお客様のニーズにお応えできる選択肢は多いにこしたことがありません。

そこでAIを用いた空の入替えレタッチにも対応しております。

入れ替える空のパターンは多種多様にあり、撮影する建築物の立地や時間帯、原版の状態によってベストなモノをチョイスしていきます。(例えばこの写真には高い空の差し替えがいい!や、この写真は雲が低い位置にある空でも違和感なく差し替える事ができる!など)差し替えた空によって、リライトを意識した明度調整やケルビン(色温度)の調整などを行い、低予算であっても印象的な写真を生成していきます。

 


玄関部分は更に超広角11mmのレンズを基本的には使用しています。奥行きが確保できないスペースにおいてもフレーム内に全景を収める事が可能なレンズですが、その反面「歪曲収差」という歪みが出るのも宿命の為、専門の現像ソフトで補正を行います。方眼に対してシューズボックスのラインが傾いているのが分かりますよね!?もう一方は補正後のものです。



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ストロボ撮影 その1

 

写真の明るさは、暗所であってもスローシャッターといってシャッターの開いている時間を長くすると(露光時間を長くする)時間に比例して明るくすることが出来ます。

ただし、少ない光を時間をかける事で明るくした写真とストロボを用いて瞬間的に照射する事によって得た光で撮った写真では、色の鮮明さに大きな違いを生みます。

まずは、ストロボ撮影によってニュアンスの違う写真を撮る!!という観点から写真を見比べていきます。

ストロボなし

室内の明るさを得るために露光時間を調整すると、窓の外は露出オーバーとなっている様子。

ストロボあり

窓の外の部分を露出オーバーに鳴ならないようようにストロボで室内の明るさを補った様子。



ストロボなし

室内灯と自然光のみで撮影。

コントラストが弱く、やや眠たい画の様子。

ストロボあり

天井バウンスにより全体的に光を受けて壁紙本来の白い色が出ている様子。



ストロボなし

中庭から差し込む柔かな陽光で撮影したリビング写真。

ストロボあり

天候に左右されないパキっと感のあるリビング写真。


上記のように自然光や環境光を用いた写真とストロボを用いた写真では写真のニュアンスに大きな違いが出る為、内観の雰囲気や写真の用途によって使い分ける必要があります。


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ストロボ撮影 その2

カメラは人間の目ほど広い範囲で明るさを写すことが出来ません。

どちらかに露出を合わせる事によって、白飛びや黒つぶれといった現象が発生します。

よって明暗差の大きな外の景色と室内の景色を一つのフレームに写すには工夫が必要になってきます。

 

まずは、プロカメラマンが使用するようなハイエンド機のカメラになるとダイナミックレンジの広いものや、HDR撮影(ハイ・ダイナミックレンジ撮影)というような機能がついているカメラがあります。

そういった機能を用いて、より広い明暗差を写すことが可能になりますが、これにも限界があります。

カメラ単体の撮影能力超えた明暗差を写すには、明るい方に露出を合わせて暗所をストロボで補う方法を用いて撮影を可能にしていきます。

ストロボなし

外に露出を合わせると、室内が暗くなってしまう様子

ストロボあり

外に露出を合わせて室内の明るさをストロボで調整した様子



ストロボなし

外に露出を合わせると、室内が暗くなってしまう様子

ストロボあり

外に露出を合わせて室内の明るさをストロボで調整した様子



ストロボなし

外に露出を合わせると、室内が暗くなってしまう様子

ストロボあり

外に露出を合わせて室内の明るさをストロボで調整した様子



人が住む家だからこそ

PhotoStudio I4U代表のニシダシンタロウは、アーティストの宣材写真や写真集の担当実績を多く持つカメラマンです。

ライトシェービングカンパニーとして世界最高峰であるProfotoが運営するProfoto Academyによるライティングセミナーの多数の受講経歴などにより、より確かな知識と経験を流用した人物を入れた竣工写真の撮影が可能です。


Special Tanks

 

撮影協力

建和住宅 株式会社 様

施主 H様 ご夫妻

 

ニシダシンタロウがこれまでに建和住宅様のご依頼で撮影させて頂いた

多くの写真が下記URLより建和住宅様OfficialSiteにてご覧いただけます。

写真集|建和住宅 注文住宅 下関市・山口市 工務店 (kenwa-jutaku.co.jp)